装飾画としての絵画
日本では昔から絵画は装飾(インテリア)のために制作されてきました。安土桃山時代に活躍した狩野永徳(安土城・聚楽第・大坂城などの障壁画、代表作は「洛中洛外図」、「唐獅子図」等)や長谷川等伯(代表作は智積院障壁画のうち「楓図」、「松林図屏風」等)が有名です。
また時代は下って江戸時代には俵屋宗達(代表作は「風神雷神図屏風)、尾形光琳(代表作は「風神雷神」、「燕子花図屏風」)、円山応挙(金刀比羅宮表書院や大乗寺の障壁画群など、代表作は「雪松図屏風」)他、多くの優れたアーティスト(絵師)が輩出しました。
これらの絵師達の作品はすべてと言ってよいほどお城や有名寺院、大名や豪商の屋敷のための障壁画が中心だったことからもアートが空間を装飾するためのもの(今でいうインテリアアート)だったことが伺えます。
当時の絵画は写実が基本でしたから現在主流になっている具体的なものを介さず色と形で美を表現する現代アートとは趣が異なりますが、優れたインテリアとして人々を楽しませていたのでしょう。
日本人にとってアートが装飾性と深く結びついていたことが分かり興味深く思いました。
参考文献
江戸の絵師(安村敏信氏)
装飾画をお探しの方は下記の記のホームページをご覧の上、何なりとお問い合わせください。
https://www.g-fineart.co.jp/index.html