作家略歴

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坪田政彦

絵画(タブロー)・版画の他最近は立体も手がけています。絵画はキャンバスや紙などに絵具を塗り重ねることによって表現したい世界を構築していくのが一般的で、氏もキャンバスに描く場合はこの方法をとります。しかし紙に絵具で描くオイルオンペーパーの場合には氏独特の手法で制作しています。その手法は、絵具で描いた後その作品を半年から一年間そのまま放置し、その上で画面をシンナーなどの溶剤で消しとっていくというものです。原色で描いた画面を消しとった後に残る色と形が語りかける静謐な世界がとても魅力的です。

略歴

1947 兵庫県姫路市に生まれる
1970 大阪芸術大学卒業
長年にわたり大阪芸術大学の教授を務めた
2023 逝去

個展

1973 ギャラリープリントアート(東京)
  信濃橋画廊(大阪)
1977 番画廊(大阪)
1983 アトリエ西宮(兵庫)
1985 山木美術(大阪)
1991 さいとう画廊(名古屋)
1993 アートボックスブランナール(高知)
1997 ギャラリーなかむら(京都)
1998 アートギャラリーミューズ(群馬)
1999 ザ ギャラリー(東京)
2001 詩画集-このいろをみよ-刊行記念 坪田政彦展山木美術(大阪)
2002 「坪田政彦展」山木美術(大阪)
2003 さいとう画廊(名古屋)
  橋本美術(名古屋)
  ザ トールマンコレクション(東京)
2004 ギャラリーファインアート(大阪)
2005 「作品集 出版記念 坪田政彦展」山木美術(大阪)
  ナイアガラギャラリー(メルボルン)
2006 個展 ブードウェル・ドレイパー ギャラリー(シドニー)
2007 養清堂画廊(東京)
  ザ トールマンコレクション(東京)
  坪田政彦展 山木美術(大阪)

グループ展

1976 「アート・ナウ'76」兵庫県立美術館
  「第5回ブラッドフォード国際版画ビエンナーレ」(イギリス)
1978 「クライストチャーチ国際ドローイングビエンナーレ」(ニュージーランド)
1979 「第13回リュブリアナ国際版画ビエンナーレ」(ユーゴスラビア)
1986 「日本アートフェア」セントラル美術館(東京)
1988 「第17回日本国際美術展」東京都美術館/京都市美術館
1990 「L. A. アートフェア」(ロサンゼルス)山木美術 (大阪)より出展
1992 「SELECTION-1 CEON+TSUBOTA」ONギャラリー(ソウル)
1993 「菅原二郎・坪田政彦2人展」ギャラリーブロマンス(アムステルダム)
1994 「シアトルアートフェア'94」山木美術(大阪)より出展
  「菅原二郎・坪田政彦2人展」山木美術(大阪)
  「クラコウ国際版画トリエンナーレ」(ポーランド)
1996 「菅原二郎・坪田政彦2人展」スタジオマーストリヒト(オランダ)
  「日本の現代美術50人展」ナビオ美術館(大阪)
1999 「ザ トールマンコレクション 版画10人・版画100点展」草月ギャラリー(東京)
  「現代版画・21人の方向」国立国際美術館(大阪)
2004 「6つの視展」さいとう画廊(名古屋)
  「プサン国際版画フェスティバル」(韓国)
  「第8回メルボルンアートフェア」(オーストラリア)山木美術(大阪)より出展
2005 「アムステルダム ライ アートフェア」(オランダ)
  「現代版画の潮流展」松本市美術館(長野)
  「ソウル国際版画写真アートフェア」(韓国)
  「日本の現代版画展」(韓国)
2006 「スリーネーションズ・スリーカラーズ展」(ロシア)
  「第9回メルボルンアートフェア」(オーストラリア)山木美術(大阪)より出展
  「ソウル国際版画写真アートフェア」(韓国)
2007 「KIAF韓国国際アートフェア」(ソウル)山木美術(大阪)より出展

コレクション

大阪府立現代美術センター
大阪芸術大学芸術情報センター
新潟市立図書館
早稲田大学図書館
国立国際美術館(大阪)
姫路市立美術館
Erasmua Grafiex Collectie Erasmua University of Rotterdam(オランダ)
クラコウ美術館(ポーランド)
クレモナ市美術館(イタリア)
Haifa Museum, Tikotin Museum(イスラエル)

作家の言葉

私の作品の多くは、四辺形を基本としたかたちでなりたっている。例えば二つの正方形を左右に並べ、その正方形には、描く、引っ掻く等の最低の行為(技法)のみで描画し、二つを対比させるためではなく、描かれた部分と空間が一体となり、紙全体に呼吸させるような表現を心がけている。
それに二つの形を並べる理由として、自然も、また人間社会がつくりだした物も、単独で成立している物はないということからだ。一枚の版画も同じ考えで制作をしている。たとえ、いろいろな要素が組み合わされ、大声を出し、メッセージ性を強く叫ぶより、静かな鼓動が聞こえてくるような作品にしたいものだ。現在のところ四辺形が気に入っている。